お酒と健康


お酒と健康

心筋梗塞予防に効果的!

 フレンチ・パラドックス−−赤ワインの消費が多い南仏では、脂肪摂取量が多いのに動脈硬化や心臓病が少ないという一見矛盾した事実。これが赤ワインの動脈硬化予防作用発見のきっかけですが、実は日本酒にも動脈硬化予防作用があります。

 動脈硬化とは、コレステロールなどによる血管の硬化と変性のこと。血管内部にコレステロールや脂肪がへばりついて血管が狭まり、そこにカルシウム分が沈着してセメントのように硬く変性する病気です。動脈硬化で狭まった血管に血栓ができると、血管が詰まって血液が流れません。これが心臓の冠状動脈でおこると脳梗塞を招きます。このように、作られた血栓が溶けないことが原因で起こる病気を、血栓症といいます。

 しかし血栓=悪者ではありません。血栓を作る凝固因子(ぎょうこいんし)は、血管が破れて血液が流れ出した時に、血液を固め、止血する大切な役割を担っています。一方、血管の修復が終わった時、固まった血液を溶かすのは線溶因子(せんよういんし)の役目。凝固因子と線溶因子はバランスを保ち、血液のスムーズな流れを助けています。しかし年をとると線溶因子の働きが弱まり、血栓ができやすくなります。

 命に関わる血栓症の予防には、実は日本酒が効果的です。実験でも、日本酒1合を飲んで約1時間で、お酒を飲まない時の約1.7倍まで、血液の線溶因子の一つである血栓溶解酵素の活性が高まることが証明されています。これは日本酒を飲むことで、血栓を溶かす働きを持つ物質(ウロキナーゼ)が増え、その働きが高まるため。日本酒は血栓予防に優れた効果を発揮するのです。

 ところで、虚血性心筋梗塞や脳梗塞がおこりやすいのは、月曜日の朝10時。出勤というストレスが引き金になるようです。これを防ぐには、日曜日の晩酌がお勧め。日本酒で血栓症を予防して、今週も頑張って!




未定
須見洋行(すみひろゆき)先生 プロフィール
1945年生まれ 奈良県出身
徳島大学医学部大学院修了
現在、倉敷芸術科学大学産業科学技術学部教授



C) Nadagogo Brewers Association, 2000,All Rights Reserved.