お酒と健康


お酒と健康

糖尿病予防に効果的!

 愛飲家の話題にのぼる生活習慣病の一つが糖尿病。日本酒は糖尿病に悪いという噂もありますが、これは食欲増進効果による食べ過ぎが原因。むしろ日本酒には、糖尿病の予防に効果のある成分が含まれています。

 炭水化物は、消化の過程でブドウ糖に分解され、血中に入り、全身の細胞の中で燃焼してエネルギーとなります。血中のブドウ糖「血糖」はインスリンというホルモンにより調節されています。血糖が上がるとインスリンが分泌されて血糖が筋肉などに取り込まれる結果、血糖が下がります。これがうまくいかず、血糖値が異常に上がり尿の中にブドウ糖が排泄される病気が糖尿病です。

 インスリンは脂肪細胞への血糖の取り込みも高め、その結果脂肪の合成が促進されます。インスリンはまた脂肪の分解を抑える働きもします。糖尿病になるとインスリンの作用が弱くなる結果、脂肪の合成は低下し、分解が上昇し、やせてきます。糖尿病の予防には、インスリンのように脂肪の合成を高めたり、分解を抑えるような物質が必要となります。脂肪細胞に作用させる実験で、日本酒や酒粕には脂肪の分解を抑える働きがあり、糖尿病予防に役立つ可能性のあることがわかりました。

 また血液の循環が悪いと、体を構成する細胞の周囲が酸性(この場合はPH7.4以下のこと)に偏った酸性体質となり、インスリンの働きが悪くなります。他にも肩こりや冷え性、腰痛の原因になる酸性体質の改善にも、お酒は効果的。お酒を飲むとアセトアルデヒドの作用で血管が拡張し、血液循環が良くなるので、酸性に偏らせる原因物質(水素イオン)がたまらないわけです。もちろん飲み過ぎは、過剰のアルデヒドにより悪酔いしますので、ご注意。

 体は陰と陽のバランスで健康に保たれており、それが崩れるのが病気。お酒の飲み方、食事など生活面から病気の予防に努めたいものです。




未定
奥田拓道(おくだひろみち)先生 プロフィール
1936年生まれ 福岡県出身
九州大学医学部医学科卒業
現在、愛媛大学医学部教授



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